【カルダモン】
紀元前2世紀ごろにはすでにインドからヨーロッパに輸出されていた、最も古いスパイスのひとつです。
種子の乾燥品は香辛料として用いられ、カレー料理にはかかせないスパイスのひとつとされ、その他に肉料理の匂い消しやパン、ケーキの風味付けに用いられます。また、中近東ではコーヒーにカルダモンの精油や種子の粉末を加えたカルダモンコーヒーが好まれています。また、種子は生薬「小豆蒄」として日本薬局方に収録されており芳香健胃作用(インドでは体力増進のためにカレーのスパイスとして用いられる)があるとされています。
【シナモン】
熱帯に生育するクスノキ科の常緑樹の名、またその樹皮から作られる香辛料の名です。また、生薬として用いられるときには桂皮(ケイヒ)と呼ばれ、多くの方剤に処方されています。香辛料としてのシナモン(シンナモンとも)は上記のシナモンの樹皮をはがし、乾燥させたもの。独特の甘みと香り、そしてかすかな辛味がありカプチーノ等の飲料やアップルパイ、シナモンロールなどの洋菓子の香り付けに使われるとともに、南アジア、中東、北アフリカでは料理の香りづけに頻繁に用いられ、インド料理の配合香辛料ガラムマサラの主要な成分でもある。
シナニッケイやニッケイ(肉桂、C. sieboldii、シノニム:C. okinawense)は体を温める作用、発汗・発散作用、健胃作用を持つ生薬として利用されており、シナモンにもこれと似た利用法がありますが、過剰摂取に対する注意が出されています。
【クローブ】
インドネシア(モルッカ群島)が原産。日本では丁子(ちょうじ)、丁香(ちょうこう)とも呼ばれ、非常に強い香気を持っているので、百里香という別名もある。
特徴的な香気成分はオイゲノール (Eugenol)。ゴキブリがこの香りを嫌うのでゴキブリ除けとしても使用されることがあります。またクローブの精油(丁子油)は日本刀のさび止めにも用いられました。
生薬としての花蕾を丁子(ちょうじ)または丁香(ちょうこう)ということもあり、芳香健胃剤である(日本薬局方にも収録されています)。漢方では女神散、柿蒂湯などに使われています。インドネシアやインドでは丁子油で香りを付けたタバコもあります。
タイ王国の伝統的な民族薬として、失神・腹痛・歯痛・脚気・胃腸障害・歯周炎の治療薬、喘息薬、血液の浄化薬、駆風薬、健胃剤、去淡薬、鼓腸薬などに利用されています。ただし、大量に食べると消化器官を害するので注意が必要とされています。
今日は主にカレーの香りを決める主なスパイスを紹介しました。とりあえずスパイスのお話はここまで、薬として使うには薬効成分を抽出するなど、純度を上げないと本当に体に効き目があるのか実証できるものではないのでしょうが、食品として長年口にする人たちには効き目があると判断され、体に良いと食べ続けられているのでしょう。体にもよく美味しいスパイシーなカレー、これからも食べ続けてください、スパイシーキッチンのカレーもよろしくお願いします。
*この記事は独立行政法人 国立健康・栄養研究所の情報を参考に作っています。
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